わが仕事この酔ひし人を安全に送り届けて忘れられること/高山邦男

タクシードライバーの歌。

忘れられることまで仕事のうちに入っていることがミソである。

命まて預かっていることに比して、黒子に徹することが宿命であるタクシードライバー。本当は記憶の片隅にでも痕跡を残したいと願うささやかさが、読み手を切なくさせるのだ。