銀杏を炒りて気付きしその殻の堅きを誰たれに伝えんとせむ/しゅろ

人生で初めてぎんなんを買ってみた。

コンビニで売っているおつまみの「揚げぎんなん」が好きで、頻繁に食べていたのだが、自分で生のぎんなんを買ったことはなかった。

料理するようになってから行き始めた地元の八百屋に、ぎんなんがまとめ売りされていたのを見て反射的に買ったもの。最近見た動画の影響もある。


学生時代、イチョウ並木で知られるとある学校に通っていたので、ぎんなんは身近だったはずなのだが、今になってこれほど食べたり料理したりするようになるとは思わなかった。

ぎんなんといえば、臭い。高校、大学と刷り込まれたイメージが、今になって書き換わっていくことに新鮮さと寂しさをおぼえる。

フライパンでゴロゴロ炒ったのは良いのだが、いざ取り出したものの殻がいっこうに割れないことに気がつく。ペンチなどを持っておらず、食べることすら諦めようとしたのだが、最終的にワインの瓶で潰してむりやり中身を食べることに成功した。

ぎんなんを炒ったけど殻が堅くて、結局ワインの瓶で叩き割って食べました、なんてどうでもいい話多分この先誰かにすることはないだろう。だけど、この経緯に至るまでに確実に時間を費やした事実があって、そのことにリアルがあるような気がして歌にしてみた。