八月のフルート奏者きらきらと独り真昼の野を歩みをり/笹井宏之

作者の歌集のタイトルにもなっている「八月のフルート奏者」が光る。

八月から想像される猛暑の要素が綺麗に抜き取られ、突き抜けた青空と底抜けに明るい空間が広がっているようだ。こんなに美しい八月があっただろうか。

季節を題材にしつつ、バーチャルな感覚が「今」らしい一首だ。