有馬山猪名の笹原風吹けばいでそよ人を忘れやはする/大弐三位

しばらく連絡がなかった男性から久しぶりに連絡があったかと思えば、「あなたが心変りしていないか心配だ」と言ってきたことに対して歌われたもの。

有馬の風景に掛けて、そよ=風のそよぐ音=そうですよ、どうしてあなたのことが忘れられますか、と雅に返した。

歌の背景を知るたびに、平安時代の貴族はなんと優美なことをしていたものか、にわかに信じがたくなる。ただの芸術を越えた、コミュニケーションツールとしての短歌。なんと文化的な行いだろうか。