今しばし死までの時間あるごとくこの世にあはれ花の咲く駅/小中英之

病気を持ち、常に死を意識する人生だったという作者。

死までの時間あるごとく、との書きぶりから、普段から死まであとわずかだと思っていたことが伺える。

唐突に見た美しい景色、急に意識する眼前の風景は、時間の流れさえ変え、永遠のように感じることがある。

何気ないいつもの風景が、突然永遠のものに変わる感覚が良く表現された一首だ。