桜ばないのち一ぱいに咲くからに生命いのちをかけてわが眺めたり/岡本かの子
そろそろ散り始めている桜。長い一年のなかで、ほんの一週間ほどしか見頃にならないが、そのわずかな時間のクオリティは見事だ。だらだらと時間をかけず、ぱっと咲いてぱっと散る。

その一瞬のために全力投球している姿は、見る人の心をうつ。力一杯に咲いている桜を見ていると、こちらも並々ならぬ思いがわいてくる。

桜の美そのものではなく、一瞬の美にかける桜の生きざまに焦点を当てた一首。儚いイメージを覆す、力強い桜の姿がここにはある。

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