海哀し山またかなし酔ひ痴れし恋のひとみにあめつちもなし/若山牧水

「かなし」の含む複雑な感情表現が好きで、自作曲のタイトルに使ったことがある。

昨日音源ができたので良ければ。


そこで今回は「かなし」を歌った名歌。

「なし」、「れし」のリフレインが効いている。

海も山も愛した牧水でも、恋はもうワンランク上の感情を引き起こすもの、とのことだろう。

抑えのきいた言葉遣いの中に、抑えきれない感情が押し込められている。危ういのにとても上品な短歌。一息に覚えてしまいそうな一首である。