転調ののちの明るさスコールが上がれば島は光を放つ/松村由利子

音と映像が一度に聞こえ、見えてくるような一首。スコールが一時的な「短調」に例えられている。

音楽と映像が見えてくるような…といえば、この度映画化で話題の『蜜蜂と遠雷』という小説がある。ピアノコンクールに挑む4人の登場人物を軸に、人生を音楽に掛けた者たちの葛藤や成長を描く。とある本の中で、著名な音楽評論家の片山杜秀先生がこの小説と作者を誉めていたのをみた。プロの評論家から見ても素晴らしい作品のようだ。

優れた文学からは、音や匂い、手触りや映像まで、あらゆる感覚が刺激される。表現の奥深さには驚かされるばかりである。